防災用寝袋のおすすめを紹介|種類や選び方、災害時の寝袋の必要性とは

防災グッズ

近年、地震や台風、豪雨の被害によって防災に対する意識が高まっています。

突然の災害に備えて準備しておく防災グッズとして、寝袋は必要な道具の一つです。しかし、防災用寝袋といっても何を選んでいいのかわからない人は多いのではないでしょうか。

この記事では、防災用寝袋の種類や実際に必要になる状況、屋内で使用するにはどのような寝袋がおすすめなのかを解説します。

札幌在住、40代男です。「マイホームと家族を守りたい!」がモットーで防災について勉強しています。家族と家、両親を守るため勉強した防災の知識を発信しています。周りの人を守るため、一緒に防災について学んでいきましょう!

防災用の寝袋の選び方

防災用寝袋にはいくつか種類があり、それぞれに特徴があります。季節によって最適な寝袋も異なるため、防災にはどのようなものを選べばよいか迷ってしまうのではないでしょうか。

ここでは、防災用の寝袋を選ぶにあたって何を基準にすればよいのかを説明します。

【結論】寝袋は快適性と機能性を重視して選ぶ

防災用の寝袋を選ぶときは、快適性と機能性が高いものを選ぶのが重要です。

災害はいつ収束するかわからず、避難生活が長期にわたる可能性があります。長い避難生活を乗り切るためには、体力と精神力をできるだけ保ち続けなければなりません。

そのためには、毎日の睡眠の質が大切になります。避難生活は、ただでさえ不安が大きいものです。いつまで続くかわからないとなれば、ストレスで不眠がちになるかもしれません。

そのような時でも、快適で便利な機能をもつ寝袋があれば、少しでも気持ちを安らかにして夜を過ごすことができるでしょう。

寝袋の種類と特徴

寝袋には、大きく分けて次の3種類があります。

  • 封筒型(レクタングラー型)
  • マミー型(人形型)
  • エッグ型(卵型)

また、寝袋に合わせて使うインナーシェルフも便利なものです。ここでは、それぞれの寝袋の特徴について解説します。

封筒型(レクタングラー型)  

コールマン(Coleman) 寝袋 パフォーマーIII C5 封筒型

長方形で布団のような形をしているのが封筒型です。体を入れるスペースが広いため、中で身動きをとりやすく、寝返りしやすいのが特徴です。

避難所で十分な広さのスペースが確保できているなど、広い場所で使うのに最適な寝袋になります。

小さなお子さんなら親と一緒に入ることができるので、寝袋で一人では眠れないような小さいお子さんがいる家庭にもおすすめです。

一方で、使用にはある程度の広さが必要なため、狭い場所では使いにくい、折りたたんでもかさばるといったデメリットがあります。

また、体への密着度が低いことから、保温性は後述するマミー型に劣ります。春・夏・秋に使用するには問題ありませんが、冬には毛布などを併せて使用しなければなりません。

マミー型(人形型)

ブランド Ladia Fox:動けるあったか寝袋 L-LLサイズ

体に合わせた形をしており、中に入るとすっぽり全身を包み込んで顔だけが出るようになっている寝袋です。体に密着しているため、限られたスペースでも使用しやすく保温性が高いのが特徴です。

折りたたむと寝袋型より小さく軽いため、収納しやすく持ち運びが容易なのが大きなメリットです。デメリットとしては、保温性が高いため、夏場は蒸れやすく快適にすごしにくい点が挙げられます。

マミー型は基本的に一人用で作られているため、大人だけの家庭に備えておくのに向いています。

エッグ型(卵型)

キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) 寝袋 シュラフ エッグ型シュラフ

寝袋型とマミー型のメリットを兼ね備えているのが、エッグ型です。

卵の先のように、足元に向かって狭く作られているので、封筒型より保温性が高くなります。一方で足元はチャックで開けられるようになっているので、夏場でも暑くなりすぎず快適に眠れるでしょう。

また、マミー型よりも体が入るスペースを確保して作られているため、寝返りが打ちやすくなっています。

デメリットとしては、どうしても重くてかさばる点があります。

インナーシュラフ

Naturehike インナーシュラフ

インナーシュラフは、いわば寝袋で使うシーツのようなものです。寝袋と併用するとより暖かく眠れます。また、寝袋より薄手なので、夏場ならインナーシュラフだけでも十分でしょう。

寝袋は丸洗いできるものもありますが、避難生活の中で頻繁に洗うのは難しく、乾きにくいことも。インナーシュラフがあれば、寝袋にたまりがちな汗を吸収してくれる上、寝袋より洗濯しやすく乾くのも早いため、寝袋内の清潔を保てます。

防災用の寝袋が必要な状況とは?

防災用寝袋が必要になるのは主に災害が起こった時ですが、実際に使用する場所は避難所とは限りません。ここでは、防災用寝袋が必要になる状況について紹介します。

公民館や体育館に避難したとき

防災用寝袋は、避難所が設置された公民館や体育館で寝る時に必要になります。

公民館や体育館の床は固くて冷たいため、ブルーシートだけを引いた上に直接寝るのは寝心地が悪いものです。床の冷たさが直接伝わって体が冷え、体調を崩すことにもつながります。

こういった場合にも自分で寝袋を用意しておけば、快適に眠れるため体力を温存でき、長い避難所生活も乗り切れるでしょう。

冬の停電・暖房ストップ したとき

災害によって自宅が停電した時、特に冬の場合は寝袋が活躍します。エアコンなどの暖房がストップすると、ふだん使用している布団では寒さをしのぐには足りないことも。

そんなときに防災用の寝袋があれば、外の寒さにも対応できるように作られているため、凍えることなく眠れます。

車内泊したとき

車で移動中に被災してその場から動けなくなり、不意の車中泊になる状況もあります。車内泊になっても、防災用寝袋が準備してあれば安心です。

車内で一晩過ごすときには、エアコンをつけっぱなしにしておくと危険です。エンジンが不燃焼を起こして、一酸化炭素中毒を起こす場合があるためです。

冬場は特にエアコンを切ると車内が冷えて眠れなくなってしまいますが、寝袋があれば安心して夜を過ごせます。また、座席をフラットにして寝るときも寝心地の悪さを緩和できるでしょう。

車に保管するべき防災グッズについては下記記事に記載しています。こちらも合わせてご覧ください。

屋内で使うときにおすすめな寝袋は

防災用寝袋はアウトドア用の寝袋と異なり、屋内で使用する場合がほとんどです。屋内で使うにあたり、どのような寝袋がおすすめなのかを解説します。

コンパクト

防災用寝袋はふだん使わないものなので、コンパクトに収納しておけるものがおすすめです。畳んでも大きいものやかさばるものになると、置き場所に困ります。

コンパクトなものならば、持ち運びも楽なのでいざというときにすぐ取り出せるのもメリットです。

丸洗いできる

丸洗いできる寝袋も屋内で使うときにはおすすめです。避難生活は長期にわたる可能性があるため、病気や感染症を防ぐためにも寝袋を衛生的に使うことが大切です。

避難している間は頻繁に洗えなくても、機会があれば思いっきり洗っても大丈夫という安心感があるのはうれしいものです。

多機能な寝袋の紹介

防災用寝袋として十分な機能を持ちつつ、普段の生活に使用したり避難時のリュックとしても活用したりできる多機能な寝袋を紹介します。防災用寝袋はどれを選べばいいかわからないという人は、ぜひ参考にしてください。

「SONAENO クッション型多機能寝袋」

SONAENO クッション型多機能寝袋

普段はクッションとして家や車内に置き、いざというときには避難所で使える寝袋になる優れものです。

たたむとクッションサイズになり、好きなクッションカバーをかけられるのでソファや車に置いていても違和感がありません。いざ寝袋として使用するときには、枕や顔を隠せるフードや貴重品入れが付いているなど便利です。また、ブランケットや着替えスペースとしても使用できます。

防災用寝袋を買っても、家に置いておけるところがないと悩んでいる人におすすめです。

「寝袋兼用リュック」

災害時の避難用品の収納にオススメ「寝袋兼用リュック」

避難時の持ち出し用リュックとして使え、リュックからフードを出して頭上の落下物を防げる上に、寝袋としても使用可能です。リュック内の荷物の上に小さい子どもを座らせて、いっしょに背負うこともできます。

寝袋は成人男性が使用しても十分な大きさで、小学生くらいの子どもなら頭側と足側にそれぞれ寝て2人使用できます。

リュックとしては、最大トイレットペーパー16ロール収納できるほどの容量をもちながら2.8kgと軽量なのが良い点です。また、防寒・防虫効果があるため外での使用でも活躍します。

まとめ

防災用寝袋には、袋型、マミー型、エッグ型、インナーシュラフなどの種類があります。選ぶ際には、避難生活が長期化することも考えて快適性と機能性を重視して選びましょう。

防災用寝袋が必要になるのは、公民館や体育館などに設置された避難所や冬に停電して暖房器具が動かなくなった時、不意の車内泊といった状況で、屋内使用が主になります。

そのため、寝袋はコンパクトに収納でき丸洗いできるものが良いでしょう。

防災用寝袋は、普段使わない上にかさばるものなので、備えておく必要があるか迷っている人もいるでしょう。快適な寝袋は、避難生活を乗り切るのには欠かせません。ぜひ、あなたに合う防災用寝袋を手に入れてください。