無感地震とは?|無感地震がいつ起こったのかリアルタイムで知る方法

地震

地震大国日本。公益社団法人・日本地震学会のホームページによると、1年間に1,000〜2,000回の地震が日本列島を襲っています。これは2001〜2014年の統計を平均化したもので、東日本大震災の発生した2011年は1年間で10,681回の地震を記録しています。日本に住んでいる以上、地震からは逃れられないことが解ります。

上記の地震の統計は、有感地震と言います。有感地震は人が身体で感じることができる、震度1以上の地震を集計したデータです。一方、人が身体で感じることができない地震もあり、これを無感地震と言います。ご存知でしたでしょうか?

この記事では、そんな無感地震をピックアップしてお伝えしたいと思います。ぜひ、最後までご覧ください。

この記事で解る事
  • 無感地震とは・無感地震の震度
  • 無感地震を感知する方法
  • 無感地震が及ぼす影響
  • 震度階級の一覧表

札幌在住、40代男です。「マイホームと家族を守りたい!」がモットーで防災について勉強しています。家族と家、両親を守るため勉強した防災の知識を発信しています。周りの人を守るため、一緒に防災について学んでいきましょう!

無感地震とは?

無感地震は人が感じることのできない地震の事

無感地震とは、人が感じることはできないが、震度計には記録されている地震の事です。地震の揺れの強弱を表しているのが、震度です。震度は、震度0〜7まで存在しています。

震度5および震度6には、弱と強が定義されている為、全て合わせると10段階の区分があります。よく、マグニチュードと混同されることがあります。マグニチュードは地震の規模を示す単位です。

例えば、マグニチュードが小さくても、震源が浅い場合は、震度は大きくなります。一方、マグニチュードが大きくても、震源が深い場合は、震度が小さくなります。

よく解らない方は、震度とマグニチュードは「関係しているが、全く異なるもの」として、ご理解ください。

無感地震は震度いくつ?

無感地震は震度0に区分されています。一方、震度1〜7に区分される地震のことを有感地震と言います。震度0とは、地震の揺れは検知していないが、地面の下では地震活動が行われている状況と言えます。

無感地震はどこで知ることができる?

人が感じることができない無感地震を知るには、具体的にどうしたらよいのでしょうか?その様な疑問をお持ちの方に、2つの方法を紹介したいと思います。

人が感知することができない地震でも、リアルタイムで情報をキャッチすることは可能なのでしょうか?その点も解説したいと思います。

防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網HP

一つ目は、防災科学技術研究所から提供されている『Hi-net 高感度地震観測網HP(以下:Hi-net)』です。Hi-netは地震現象の解明と地震の発生を予想する目的に防災科学技術研究所と国が協力して立ち上げた観測網です。

なるべく静かな場所を選び、100m以上掘削した観測井戸の底部に観測計器を設置します。これは、人が感じることができない、微小な地震を感知する為です。

これにより、人が感じることができない無感地震の揺れをキャッチすることが可能になりました。

興味のある人は、Hi-netのページをご覧ください。

→Hi-net 高感度地震観測網HP

ツイッター全地震速報⑦

次にご紹介する方法は、『ツイッターの全地震速報⑦』でツイートを確認する方法です。前途で紹介したHi-netから供給される情報のデータ変換を行い、極微小地震をツイートしてくれます。日本全国、マグニチュード0.1から掲載されており、細かい情報を確認することが可能です。

気になる方は、ぜひアカウントをフォローしてみてください。

→全地震速報⑦

現段階では、いずれの方法もリアルタイムで情報をキャッチすることは、難しいです。

Hi-netは常にHPをチェックする必要があり、ツイッターの全地震速報⑦は数十分のタイムラグが存在する為です。興味のある方は、1日の終わりにHi-netをチェックするとよいかと思います。

全地震速報⑦の場合、ラグはありますが、スマホの通知をONにすると、情報を受け取ることが可能です。

無感地震の回数が多いとどう影響がある?

無感地震は、一見、無害だと感じる方も多いと思います。ですが、無感地震も地震の一つです。回数が多いとどの様な影響があるのでしょうか?回数が多くても、問題は無いのでしょうか?気になる方は、続きを読み進めてください。

噴火の起こる前触れともいわれている

内閣府による『防災情報のページ』によると、1983年に発生した三宅島噴火災害の前兆は、”無感地震の連続”と明らかにされています。無感地震と噴火が関係していることを表す一つの事例と言えます。

この時の噴火の直前に、震度1〜2の有感地震も5回観測されています。他にも火山活動とリンクしていると考えられている無感地震が発生しています。有感地震、無感地震を問わず、地震と火山の噴火が関係している根拠の一つと言えます。

震度階級の一覧

各震度における揺れの強さと状況を示した『震度階級一覧表』を紹介します。参考にしてください。

過去に地震を経験したことのある方は、その時の状況と比較してみてください。

震度揺れの強さと状況
震度0・人は揺れを感じません。
震度1・屋内で静かに過ごしている人の中には揺れを感じる人がいます。
震度2・屋内で静かに過ごしている人の多くが揺れを感じます。
震度3・屋内にいる人のほとんどが揺れを感じます。
震度4・大半の人が驚きます
・天井からぶら下がっている物は大きく揺れます。
・安定しない置物などは、転倒の恐れがあります。
震度5弱・大半の人が何かにつかまろうと試みます。
・高い所にある食器や本などが落ちることがあります。
・固定されていない家具などが移動し、不安定な物は転倒します。
震度5強・多くの人は、物につかまらないと歩行が困難です。
・高い所にある食器や本など、落ちる物の数が多くなります。
・固定されていない家具は転倒の恐れがあります。
・補強が不十分なブロック塀は転倒の恐れがあります。
震度6弱・人が立っている事さえ困難です。
・固定されていない家具の多くは移動します。
・一部の家具は転倒の恐れがあります。
・ドアが開かなくなる恐れがあります。
・窓ガラスやタイル、その他、壁に付いている物が、破損・落下する恐れがあります。
・耐震性が不十分な木造建築物の中には瓦が落下したり、建物が傾いたりします。中には倒壊の恐れもあります。
震度6強・多くの人が、はわないと移動できません。
・固定されていない家具の多くは、移動・転倒します。
・耐震性が不十分な木造建築物の内、傾く建物や、倒壊する建物が多くなります。
・大規模な地滑りが発生したり、地割れが生じたりします。
・山崩れの恐れがあります。
震度7・耐震性が不十分な木造建築物の多くは傾いたり、倒壊したりします。
・耐震性の十分な木造建築物も、まれに傾きます。
・耐震性が不十分な鉄筋コンクリート造りの建築物の一部は倒壊の恐れがあります。

震度7の主な震災

  • 1995年 阪神・淡路大震災
  • 2004年 新潟中越地震
  • 2011年 東日本大震災
  • 2016年 熊本地震
  • 2018年 北海道胆振東部地震

まとめ

この記事では、無感地震について解説しました。

  • 無感地震とは、人が感じることができない地震です。
  • 無感地震は、”震度0”の地震です。
  • 無感地震を感知する方法

   ①防災科学技術研究所から提供されている『Hi-net(高感度地震観測網HP)

   ②ツイッターの全地震速報⑦

  • 無感地震は噴火の前触れと言われている。
  • 無感地震の回数が多くなると、火山が噴火する恐れがある。

いかがでしたでしょうか?無感地震は、震度計は感知することができても、人は感じることができません。その為、リアルタイムで情報をキャッチすることは、困難です。

ですが、情報を得ることは可能です。ぜひ、無感地震にも興味を示して頂き、防災意識の向上に、お役立てください。

最後までご覧頂きありがとうございました。この記事が皆様のお役に立てたのでしたら幸いです。

参考サイト:FAQ 1-6. 有感地震の頻度(2015年9月修正)|公益社団法人 日本地震学会