災害時におすすめの携帯トイレ4選|選び方や注意点についても解説

防災グッズ

災害時もしくは緊急時に備えて、携帯トイレを用意しておくと安心です。

本記事では、携帯トイレの種類や選び方の注意点を説明するとともに、携帯トイレのおすすめ4選を紹介します。

最後まで読んでいただければ、購入するべき携帯トイレがわかります。災害対策は気づいた時に、動き始めないと忘れてしまいがちなので、最後まで読んでいただき、災害に備えていただければと思います。

札幌在住、40代男です。「マイホームと家族を守りたい!」がモットーで防災について勉強しています。家族と家、両親を守るため勉強した防災の知識を発信しています。周りの人を守るため、一緒に防災について学んでいきましょう!

災害時におすすめな携帯トイレの選び方

携帯トイレを選ぶ際に重視したいのが、防臭性・利便性です。

臭いを防げる使いやすいトイレを選ぶ

様々な携帯トイレがありますが、値段やデザインで選ぶのではなく、「防臭効果が高く」、「誰にでも簡単に使える」トイレを選ぶべきです。

災害時は停電・断水のなかでトイレを使用する

携帯トイレを利用するのは、災害などが起きた時の緊急時です。停電や断水が起きている中、厳しい環境で数時間から数日耐え忍ぶということもあるかもしれません。

臭いが漏れることがあれば、さらに環境は悪くなりますし、厳しい環境下で使うのに、「説明書を見て、ゆっくり確認」ができないケースでの利用もあります。

災害時の利用と考えると「防臭性」「利便性」に優れていることが最重要事項となります。

また、災害に備えて簡易トイレの作り方を学んでおくのもおすすめです。簡易トイレの作り方に関しては「簡易トイレの作り方!便器が使えない場合や凝固剤の代用品についても紹介」をご覧ください。

携帯トイレの種類

携帯トイレは「便器設置タイプ」と「持ち運びタイプ」に分かれます。

便器設置タイプ

便器に設置して使用するタイプの携帯トイレで、便器があることが前提になります。断水時に自宅での使用を想定しています。

本記事で紹介するのは、便器設置タイプの携帯トイレです。

持ち運びタイプ

袋に入った携帯トイレで、防臭袋・汚物袋・凝固剤のセットになっています。車内やアウトドアでの緊急時に利用することができます。

携帯トイレを選ぶ際の注意点

携帯トイレ選びの重視すべき点は「防臭性」「利便性」ですが、イメージが湧かない方も多いと思うので、具体的なポイントを説明していきます。

暗闇で使用できるくらい使いやすいか

室内の停電時に携帯トイレを利用するケースが多いため、暗闇で利用できるかという点は重要です。

「手元が見えなくても簡単に使える」という特徴があれば、暗闇での利用も安心です。

防臭効果がどのくらい持続するか

災害時に、悪臭が漂うとさらに環境を悪化させてしまいます。また長時間、携帯トイレを捨てられないというケースもあるため、防臭効果の持続性は重要です。

「袋の材質」「凝固剤の品質」などが防臭効果の持続性に影響します。

凝固剤の性能は良いか

凝固剤を利用して、排泄物を固めて処理するというのが一般的な携帯トイレの機能です。

凝固剤に使われる物質もいろいろあり、粉を入れて固めるものもあれば、吸水ポリマーを利用してゼリー化するものもあります。

「早く固まり、消臭力の高い凝固剤」であれば、臭いの心配が一気になくなります。

後処理がしやすいか

災害時に使用された携帯トイレを、すぐに処分できるとは限りません。

「使用後に小さくまとまる」「そのままゴミ箱に捨てられる」という携帯トイレであれば、安心して利用できます。多くは、そのまま「可燃ごみ」として捨てられるようになっています(ゴミ処理の方法は自治体で異なりますので、自治体にご確認ください)。

おすすめの携帯トイレ4選

携帯トイレ選びに重要なポイントを説明してきました。ここからは、具体的にオススメする携帯トイレ4商品を紹介します。

防臭袋 BOS (ボス) 非常用トイレ Aセット

  • 価格・・・3,900円(50回分)
  • 暗闇での利便性・・・汚物袋を防臭袋に入れる作業あり
  • 防臭の持続性・・・・汚物袋と防臭袋で2重の臭い対策
  • 凝固剤の性能・・・・固める性能に特化
  • 後処理のしやすさ・・汚物袋を防臭袋に入れて、処理

医療用袋の製造メーカー・クリロンの製品です。おむつ袋などでも利用される「臭わない袋BOS」を使用しているため防臭性は随一です。汚物袋と防臭袋の2重で多少手間はありますが、長時間の防臭という点では、今回紹介する中で最も優れた商品となっています。

防臭袋 BOS (ボス) 非常用トイレ Aセット

防災用トイレセット トイレの神様

  • 価格・・・5,480円(100回分)
  • 暗闇での利便性・・・汚物袋2枚取り付け、凝固剤を先にいれる
  • 防臭の持続性・・・・凝固剤のみ
  • 凝固剤の性能・・・・高分子材料を用いた高吸水性ポリマー
  • 後処理のしやすさ・・汚物袋のみで処理

ママ防災士監修の使いやすい設計にこだわった携帯トイレです。子供でも使える安心設計と高吸水性ポリマーを用いた高い凝固性能がウリの商品です。

防災用トイレセット トイレの神様

SANYO簡易トイレセット120

  • 価格・・・4,400円(50回分)
  • 暗闇での利便性・・・トイレに被せて、用を足し凝固剤を振りかけるだけ
  • 防臭の持続性・・・・抗菌・消臭に特化した凝固剤
  • 凝固剤の性能・・・・商標登録済みの凝固剤「デオ・グランデ」
  • 後処理のしやすさ・・汚物袋のみで処理

商標登録済みの凝固剤が特徴的な携帯トイレです。検証を重ねて開発された「デオ・グランデ」は菌の増殖を防ぐ、随一の凝固剤です。その他の点は、他の携帯トイレと大きな差はありません。

SANYO簡易トイレセット120

水なしで使える簡易トイレ シートイレ

  • 価格・・・3,000円(50回分)
  • 暗闇での利便性・・・汚物袋を2枚取り付け、シートを用を足す前後に使用
  • 防臭の持続性・・・・吸水ポリマーシートのみ
  • 凝固剤の性能・・・・吸水ポリマーシートを前後に使用
  • 後処理のしやすさ・・複数回の使用も可能で、処理頻度は少なめ

コンパクトで簡単な設計・コストパフォーマンスをウリにしている携帯トイレです。小であれば、3-4回使えるようになっています。ポリマーシートによる防臭のため。凝固剤に比べて誰にでも使いやすいという特徴があります。

水なしで使える簡易トイレ シートイレ

災害時に備えて携帯トイレは何日分用意しておくべき?

オススメした携帯トイレには「50回分」「100回分」という記載がされています。実際には災害時に必要な回数分、準備しておく必要があります。

3日分〜1週間分は用意しておきましょう

携帯トイレを準備しておく数量として、最低でも3日分、できれば1週間分用意しておいたほうがいいです。これは内閣府が推奨している災害用備蓄の数量です。

まずは、家族で必要な数量を把握しましょう。4人家族で考えると必要量は以下のとおりとなります。

  • 最低備蓄:家族4人×排泄回数7回×3日=84回分
  • 理想備蓄:家族4人×排泄回数7回×7日=196回分

※一般的に、一日の排泄の回数は5〜7回と言われています。余裕を持って7回分と考えます。

4人家族であれば、200回分の携帯トイレを準備するのが理想、少なくとも100回分は用意するのがいいでしょう。

被災後に仮設トイレが届くまで3日はかかる

最低限3日分の携帯トイレの備蓄が必要という根拠は「仮設トイレ」の設置に要する期間にあります。

大正大学の岡山朋子氏の、災害時における仮設トイレ調達の研究によると、災害時に避難所に仮設トイレが行き渡るまでに、早くとも3日はかかるといいます。また、15%の自治体は、仮設トイレが行き渡るのに、1ヶ月以上かかったと回答しています。

災害時における自治体の仮設トイレの調達等に関する調査研究

避難所に行き渡るのに所要した日数毎の自治体数を、図 2 にまとめた。発災後 から 3 日以内と回答した自治体は 10 件で全体の 3 分の 1 であった。4~7 日とい う回答が 5 自治体、8 日から 14 日が 8 自治体だった。また、1 ヵ月以上要した自 治体も 4 件あった。

第26回廃棄物資源循環学会研究発表会 講演原稿2015
災害時における自治体の仮設トイレの調達等に関する調査研究

仮設トイレ以外にもトイレがあるとはいえ、災害時ではトイレが不足してしまいます。いざという時に備えて、1週間分の携帯トイレを準備しておくと安心です。

まとめ

災害時にオススメの携帯トイレの選び方について紹介しました。携帯トイレの選び方に困ったら、「防臭性」「利便性」に優れたものを選びましょう。

防臭性では「防臭袋 BOS (ボス) 非常用トイレ Aセット」、利便性では「水なしで使える簡易トイレ シートイレ」が特に優れています。

いざという時に困らないように、この機会に少なくとも100回分は購入しておくとよいでしょう。

参考文献:災害時における自治体の仮設トイレの調達等に関する調査研究

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