地震をはじめ、台風や大雨などさまざまな自然災害時の物資確保の不安から、近年備蓄用食料について大きな関心が集まっています。
しかし、災害時の備蓄が必要とわかっていても、その収納に困っているという方も多いでしょう。
この記事では、日常生活を圧迫しない備蓄用食料の収納方法や保管場所について紹介します。
備蓄用食料の収納方法
内閣府によると、災害発生後からライフラインが復旧するまで、家庭では3日〜1週間分の備蓄が推奨されています。
まずは、おすすめの収納方法について解説します。
【結論】「ローリングストック」がおすすめ
備蓄用食料の収納方法としておすすめなのが、「ローリングストック」です。
レトルト食品や缶詰、パスタなどを普段より少し多めに買って補充しながら一定の量を備えるという方法であるため、手軽に備蓄食料を確保できます。
スーパーで揃えられる非常食は下記記事にて紹介しています。
いつか使うものを先に買うだけなので、非常時に慌てることもありません。
買い占めなど災害時の二次的トラブルに加えて、体調を崩して買い物に行けないなどさまざまな事態にも対応可能な点もメリットの1つといえるでしょう。
①非常食は揃えにくい
ローリングストックがおすすめの理由として、非常食は揃えにくいという点が挙げられます。
一般的に防災用の非常食は価格が高い傾向にあるため、備蓄用食料の全てを非常食で揃えようとすると家計に大きな負担がかかるでしょう。
しかし、ローリングストックなら、身近な食材を順次消費しながら備蓄用食料を確保する方法であるため、日常の延長として取り組めます。
非常食を揃えたいと考えている方はアットレスキュー で揃えるのがおすすめです。
ご飯、パン、麺、おかずなど最長10年保存のいろいろな保存食を取り揃えています。非常食を揃えるのが大変そうと思っている方におすすめです。
②食べ慣れている食材を常備しておくべき
食べ慣れた食材を常備できることも、ローリングストックの大きな魅力です。
不自由な生活を強いられ、不安や緊張感も高い災害時では、食べ慣れた味はストレス緩和に役立つとい<われています。
特に、災害時には食物アレルギー対応食品などが手に入りにくくなるため、食物アレルギーを持つ人は、避難所などで配られる食事に気をつける必要があります。
食べられるものが限られる場合は、ローリングストック法で、なるべく自身の体質に適した食材を多めに備えておく方が良いでしょう。
「ローリングストック」のやり方とポイント
ローリングストックは、災害時の対策に加えて、体調不良や感染症などの緊急事態に備えられるとして近年注目されている防災術です。
ここからは、ローリングストックのやり方と2つのポイントについて解説します。
「ローリングストック」とは
ローリングストックとは、先述した通り、非常食としても利用できるように、普段から食べ慣れている食材や日用品を少し多めに買っておき、日常生活で利用しながら買い足していく備蓄方法です。
備蓄におすすめの食材としては
などがあります。
非常時はストレスを感じやすく、体力や食欲も低下しやすいため、自分や家族の好きな物を選んで備蓄するようにしましょう。備蓄品が尽きる場合も想定して、ゼリー状の栄養機能食品などを備えておくこともおすすめです。
ポイント①安心感がある
ローリングストックをしている場合、食べ慣れた食事を取れるため、今まで一度も食べたことのない非常食を食べるよりも安心を感じられます。
また、非常時の配給は炭水化物が多く、栄養バランスが崩れがちです。
しかし、ローリングストックを導入して野菜ジュースやドライフルーツなどを用意しておけば、非常時の栄養バランスの維持にも役立ちます。
ポイント②期限や量を管理できる
ローリングストックを実施すると、期限や量を管理する負担が軽くなります。
食材には賞味期限が設けられており、災害時には期限が過ぎていたというケースも少なくありません。
しかし、ローリングストックなら、古いものから消費して、その都度買い足すことを繰り返すだけであるため、無理なく備蓄を循環できます。賞味期限切れで捨てることもなくなるため、お金が無駄にならずに防災対策が行えます。
非常食の保管場所
非常食は、食品の劣化防止のため、温度変化が少なく風通しの良い場所に置くのがおすすめです。
ここでは、非常食の保管場所について解説します。
キッチンに保管すると良い
非常食の保管場所としておすすめなのが、キッチンです。
毎日食品を扱う場所であるため、期限切れや量の把握をしやすく、備蓄用食料を効率よく使うことが可能です。
非常食含め、防災グッズの置き場所に困っている方は下記記事もおすすめです。
なお、ローリングストックとはいえ、奥の方に入れたまま期限が過ぎれば廃棄しなければなりません。期間内に消費できるように、なるべく取り出しやすい場所に配置するようにしておきましょう。
非常食の保存方法
非常食をうまく収納するためには、保存の工夫が必要です。
ここからは、災害時に落ち着いて活用するためにも、非常食の保存方法について解説します。
丈夫なボックスに入れる
非常食は丈夫なボックスに入れるのがおすすめです。
これは、棚が倒れて非常食が下敷きになったり、家が倒壊したりする事態に備えるためです。
また、1箇所に全ての非常食をまとめてしまうと、状況によっては取り出せない可能性があります。できるだけ分散して収納することを心がけましょう。
ラベリングして分類収納する
保存の際には、
- 賞味期限の近い順に並べる
- 食材の種類ごとに分ける
など、ラベリングして収納しておくことをおすすめします。
例えば、「期限が半年以内のもの」「○○年まで保存可能なもの」など大雑把にラベリングして収納することで、管理が簡単になります。
また、家族が多い場合、1日分の食材をまとめておくのもおすすめです。
ラベリングして分類収納しておくことで、家族全員がボックスを開けずに中身を把握できるうえ、災害時でも必要なものを素早く取り出せます。
収納ケースの選び方
収納ケースを選ぶ際は、入れ物やサイズ、持ち運びやすさなどのポイントも大切です。最後に、収納ケースの選び方についてみていきましょう。
丈夫なものを選ぶ
収納ケースを選ぶ際には、丈夫であるかどうかを確認することが大切です。
丈夫な収納ケースであれば、押し入れが潰れたり、家が倒壊したりしても非常食が守られます。さらに蓋が付いている物であれば、分類ごとに収納したケースを積み重ねることも可能です。
収納ケースには引き出しタイプや布製タイプなどさまざまなものがあるため、用途などにあわせて選んでみてください。
適正量でサイズを選ぶ
収納ケースは、家族の人数や普段の消費量などに見合ったサイズを選ぶことも大切です。
内閣府によると、非常食は最低限3日分、できれば1週間分の備蓄が推奨されています。
例えば、水を備える場合、1人あたり1日3L(飲料用と調理用)として1週間で21L必要です。
「何をどのくらい入れるか」でサイズが変わるため、収納ケースを購入する前には備蓄の適正量や分類の目安を決めておくことをおすすめします。
持ち運びやすさで選ぶ
持ち運びやすさで選ぶのもおすすめです。
災害時の状況によっては収納ケースを屋外に持ち出したり、車に運んだりする必要があります。
持ち運びを想定する場合は、コンパクトなものや持ち手の部分などにこだわったものを選ぶと良いでしょう。
インテリアに馴染むデザインを選ぶ
非常食の収納に困る場合は、インテリアとしても馴染みやすい収納ケースを揃えるのもおすすめです。
例えばスツールボックスは、イスとしての機能に加えて、座面の下に飲料水や非常食などを収納できる、実用性の高いインテリアグッズの1つです。
部屋のインテリアに合わせて色や形など選べば、雰囲気を損なわずに備蓄できます。
まとめ
時間が経つとつい疎かにしてしまいがちな防災対策ですが、災害はいつ起こるかわかりません。
ローリングストックなら、買い物の仕方を少し変えるだけで手軽に防災ができます。
自宅の収納スペースを見直しながら、「もしも」の備えを、今日からぜひ実践してみてはいかがでしょうか。