非常食になるお菓子はどんなものがある?|お菓子の選び方やおすすめを紹介

非常食

近年地震や台風などの大きな災害が日本各地で頻繁に発生しています。

防災意識の高い方は、もしもに備え防災グッズを準備されていることでしょう。しかし、管理が難しいのが非常食です。どんなものを非常食として備蓄しておけばよいか迷う人も少なくありません。

そこで今回は、日常的に食べるお菓子を備蓄することで非常食として利用する方法をご紹介します。どんなお菓子が非常食として利用できるかも合わせて紹介しますので、自分で選ぶときの参考にすることも可能です。

札幌在住、40代男です。「マイホームと家族を守りたい!」がモットーで防災について勉強しています。家族と家、両親を守るため勉強した防災の知識を発信しています。周りの人を守るため、一緒に防災について学んでいきましょう!

非常食になるお菓子とは

普段から食べている賞味期限が長いお菓子

結論、非常食として利用できるお菓子として、特別なものを購入する必要はありません。普段から食べている賞味期限の長いお菓子を備蓄しておけば十分です。

理由としては、お菓子はカロリーが高いため、少量であっても災害時に重要なエネルギー補給になります。また、子どもにも食べてもらいやすく、甘いものを食べることでリラックス効果も得ることが可能なためです。

非常食用として販売されているお菓子

ここからは日常的に食べているお菓子で、非常食用として販売されているものをいくつか紹介します。馴染みのあるお菓子が多いと思いますので、好きなお菓子を選んでみるのもよいでしょう。

グリコ「ビスコの保存缶」

幅広い世代から支持されているビスコですが、防災対策用食品としても販売されています。通常のビスコは10ヶ月~1年間の賞味期限ですが、こちらは5年間と非常に長期です。

一缶30枚入りで、5枚1パックの個包装仕様となっているため、家族と分けあって食べたり、少しずつ食べたりすることもできます。

ヤマザキビスケット「ルヴァン プライム スナック 保存缶L」

香ばしい食感にハマってしまうルヴァンのクラッカーにも、非常食タイプがあります。賞味期限は、製造後5年間で先ほどのビスコと同程度の期間です。

内容量は、13枚1袋で8袋セットとなっています。

1袋あたり約254kcalを摂取することができるので、しっかりとエネルギーも補給することが可能です。また、パッケージ裏面には災害時安否確認サービスのダイヤル番号171が記載されています。

東ハト「ハーベスト 保存缶」

口の中にふんわり広がるゴマの風味がクセになるハーベストセサミも長期保存用があります。

こちらも賞味期限は製造後5年間で長期保存が可能です。1袋4枚入りで8袋セットとなっています。1袋が小さいので子どもが食べきるのにちょうどよい量です。

缶の裏面には、災害時安否確認サービスのダイヤル番号とその使い方が詳細に記載されているので、いざという時にも使用できます。

越後製菓「保存缶 醤油せんべい」

おせんべいで有名な越後製菓も醤油せんべいの保存食タイプを販売しています。

ビスケットやクラッカーなど甘味のある商品が多い中で、醤油せんべいは非常食の味のバリエーションを広げてくれます。

こちらも賞味期限は製造後5年間で長い期間保存が可能です。

中身は個包装仕様となっていて、1袋2枚入りの6袋セットのため、家族で分け合うこともできます。

非常食になるお菓子の選び方は

ここまで、普段から食べているお菓子が非常食用としても販売されていることを見ていただきました。

では、日常的に食べているお菓子を非常食として選ぶ場合、どのようにして選べばよいかを解説していきます。

賞味期限の長い物

まずは賞味期限の長いお菓子を選ぶようにしましょう。

目安としては1~2年保存ができるようなお菓子は非常食におすすめです。

特に後段で紹介するチョコレートやクッキー・ビスケットなどは賞味期限の長いものも多く、高カロリーなため非常食用に向いています。

また、これらのお菓子は糖分も多く含んでいるため、先に紹介したリラックス効果やストレス軽減などの効果もあり、災害時に重宝するでしょう。

普段から食べているもの

非常食というと乾パンなど、長期間保存がきくけど味気のないものが昔は多くありました。

しかし、現在は非常時にこそ普段と変わらない満足感のある食事が大切という考え方が一般的です。そこで長期間保存ができて日常的に食べているお菓子を非常食にするのは、とても有効な手段といえます。

お菓子を普段より少し多めに買い置くようにして、賞味期限の近い物から食べていき、消費した分を新たに買い足すといったローリングストックを行うことで、日常的に食べるお菓子を非常食として備蓄することも可能です。

手間なしですぐ食べられるもの

食べる時に手間がかかるものは非常食として適していません。

例えばカップラーメンなど、お湯を沸かす必要があったり、手だけでは食べられなかったりするものは、いざという時に食べられない可能性があるからです。

反面、本記事で紹介しているお菓子のように開封してすぐに食べられるようなものであれば緊急時でも食べることが可能です。

また、保存の観点から個包装になっているお菓子の方がより非常食として向いているでしょう。

非常食としておすすめのお菓子を紹介

ここからは実際に非常食としておすすめできるお菓子を紹介していきます。

どれもエネルギー補給に適していて、長期間の保存が可能です。

ご自宅に備蓄する参考にしてみてください。

チョコレート

まずは栄養価が高いことで有名なチョコレートです。

板チョコ1枚(50g)には、約279kcalのカロリーが含まれています。

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では30~49歳の一般的な成人男性で一日に2,700kcal、女性で2,050kcalが必要とされています。

つまり板チョコ1枚で1日に必要なカロリーの10分の1から8分の1を摂取することが可能です。

チョコレートはスーパーマーケットにもたくさんの種類が陳列されているため、簡単に入手することができます。

賞味期限が長くてもチョコレートは溶けてしまうので長期保存に不向きでは?と思われるかもしれません。

最近は手につきにくいように、表面を砂糖でコーティングした商品も販売されていて、これらの商品は夏場でも溶けにくいので夏場の保存も問題なしです。

クッキー・ビスケット

クッキーやビスケットも非常食としておすすめです。

先ほどもビスコやルヴァン、ハービストセサミなどを紹介しました。

賞味期限が長いものが多く、チョコレートのように溶ける心配もありません。

また、糖分を多く含んでいるので、ストレス緩和効果も期待できます。

さらに長期保存用として通常より賞味期限が長いタイプの商品が多く販売されているのもおすすめできるポイントです。

おせんべい

おせんべいはお米でできているため、アルファ米を食べるための水がないときなどに炭水化物を摂取することができるので非常食におすすめです。

お米は貴重なエネルギー源ですが、非常時にはなかなか食べることができないため、米菓で賞味期限も長いおせんべいは重宝します。

また、おせんべいは硬く歯ごたえがあり、よく咀嚼する必要があるので、空腹感を和らげる効果も期待できます。

非常食として選ぶ際には、個包装のものやチャック付きの商品を選ぶと良いでしょう。

あめ

あめは糖分が多くエネルギーの吸収率も高いため、優れた非常食といえます。

空腹感を満たすという点では他の非常食と比較して劣る点もありますが、小さく軽いため、持ち運ぶ際に場所を取りません。

また、主成分が砂糖なのでとても賞味期限が長いのも特徴です。

食べてからしばらくの間口の中で甘さを感じていられるので、リラックス・ストレス緩和効果も期待できます。

ゼリー

ゼリー飲料は手軽に食べることができて、栄養価も高いものが多いため非常食に向いています。

コンビニなどでも種類が豊富に取り揃えてあるので手に入れやすいのもポイントです。

また、お菓子のようにカロリーや糖質を多く含むだけでなく、ビタミンや野菜・果実の栄養素などを含んだ健康志向のゼリー飲料も発売されているので、非常時の栄養補給には欠かせません。

ただし、他の非常食に向いているお菓子と比べて賞味期限が短いものも中にはあるので、購入する際には必ずチェックするようにしましょう。

まとめ

今回は非常食に向いている日常的に食べるお菓子を紹介しました。

非常食に向いているお菓子はエネルギーが豊富で、賞味期限が長く、手間を掛けずに食べることができるものです。日常的に食べているお菓子を少し意識して選ぶことで、非常食として備蓄することもできます。

ここで紹介したお菓子を参考に、皆様も非常食になるお菓子を選んでみてください。

参考資料:日本人の食事摂取基準(2020 年版) – 厚生労働省